インサートエフェクトとはエフェクターのかけ方の種類の一つです。
各楽器や、もしくはマスタートラックに直接挿入するかけ方で基本的なエフェクターの使い方です。インサートエフェクトは直接的に作用するので、それぞれの楽器の色を出したり、もしくは全体の音圧をまとめて上げる時などに使われるのに対して、それぞれの楽器に少しづつ同じ空気感やニュアンスをつけて、全体の色を整えていくエフェクターの使い方をセンド・リターンエフェクトといいます。
またインサートエフェクトはかける順番によってその効果がかわってきますので、EQ、コンプなど掛け合わせにも工夫して使っていきます。
もちろん歌ってみたのレコーディングやボーカルレコーディング、弾き語りのレコーディングの際にも使用しますが、その場合「掛け録り」と言ってエフェクトがかかった状態での録音になります。「掛け録り」のメリットはピークを抑えて歌やギターを録音できるので、レコーディング時にクリップしてしまうリスクを軽減できること、またインサートエフェクトをかけることで温かみが出たり独特のツヤが出たりといった効果があります。
これはそもそも本来は実機と言って、大型のハード機材のコンプレッサーやEQを通して録音することで得られる効果を、プラグインで代用しているわけで、ほとんどのインサートエフェクトは実機をモデリングして作られたエフェクトプラグインだと言えます。
インサートエフェクトは各個別のボーカルトラックでのEQ処理やコンプ処理も重要ですが、マスタートラックなどにも挿入して最終的な音圧を上げたりさまざまな使用方法で使われています。